千葉市発注の跨線橋(こせんきょう)工事を巡る官製談合事件で、千葉県警は2日、別の道路工事でも不正があったとして、市緑土木事務所(同市緑区)所長の内山恵市容疑者(60)を官製談合防止法違反容疑で再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。県警は内山容疑者が、市発注工事の情報漏洩(ろうえい)を繰り返していた疑いがあるとみている。
捜査関係者によると、県警はこのほか、情報を元に工事を落札した同市中央区の「伊藤工務店」社員の池田厚美容疑者(70)を公契約関係競売入札妨害容疑で再逮捕し、同社社長の男も新たに逮捕する方針。
捜査関係者によると、内山容疑者は市街路建設課長だった2016年7月、市が行った同市花見川区の県道舗装工事の一般競争入札で、予定価格などの非公開情報を池田容疑者らに漏洩(ろうえい)。同社を含む計2社の共同企業体(JV)が入札に参加することで公正な入札を妨害した疑いがある。
入札には二つのJVが参加し、同社を含むJVが2億1200万円で落札した。落札率は91%だった。 内山、池田の両容疑者は市発注の跨線橋の補修工事で官製談合をしたとして2月6日に県警に逮捕され、同27日に千葉地検に起訴されていた。