埼玉県警は15日、他人名義で住民票を登録していたなどとして、住所不定の無職、佐藤守容疑者(50)を有印私文書偽造・同行使と電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで逮捕したと発表した。容疑を否認しているという。佐藤容疑者は、2月に白骨化した3人の遺体が見つかった同県深谷市の民家の元住人。捜査関係者によると、佐藤容疑者が名義を使っていた人物が3遺体のいずれかの可能性もあるとみて、慎重に調べている。
白骨化した3遺体、住宅の庭に シートに包まれ 埼玉
発表によると、佐藤容疑者は昨年11月14日、深谷市役所で他人名義の住民異動届を偽造し、群馬県伊勢崎市で発行された転出証明書と一緒に提出した疑いがある。「年をとった男が手続きをして、自分は隣にいただけ」と容疑を否認する一方「車の購入のためにやった」とも供述しているという。この男性は生存が確認できておらず、行方不明届も出ていないという。
佐藤容疑者が住んでいた民家では今年2月、ブルーシートの中から白骨化した遺体が見つかった。いずれも40~60代の男性とみられている。死因は特定できていない。佐藤容疑者は昨年春ごろからこの民家に住んでいたが、今年1月以降、所在がわからなくなり、遺体発見後の2月5日、さいたま市で道路交通法違反(無免許運転)の疑いで逮捕された。運転していた車の所有者名義はなりすましていた男性で、車内から男性の通帳も発見されたという。