バイエルン・ミュンヘンの主力として活躍するロベルト・レバンドフスキ=ロイター
サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会で日本代表と対戦するポーランド代表のエースFWロベルト・レバンドフスキ(29)が絶好調だ。所属するドイツ1部バイエルン・ミュンヘンの主力として今季は出場24試合で23ゴールを挙げ、リーグの得点王争いでは2位に10点差をつけて独走状態に入った。
10日に本拠であったハンブルガーSV戦。レバンドフスキは今季初めて1試合3得点を挙げ、チームを6―0の快勝に導いた。
前半11分に挙げたこの日の1点目は、シュートを決める直前までハンブルガーSVの酒井高徳にマークされていた。ゴール前に近づくまでは酒井の背後からあえて体を寄せてグイグイと押し込み、自分の存在を強く意識させた。味方がクロスを上げる瞬間を見計らい、一歩下がって酒井のマークを引き離し、頭で冷静に決めた。「技術が高いし、駆け引きもうまい。どのタイミングで点を狙いにいくべきかを分かっている」と酒井。
185センチの体格を生かして前線で球をキープし、味方が攻め上がる時間を作ったかと思えば、強烈なミドルシュートを放ったり、ゴール前へ顔を出して難しいパスをワンタッチで決めたり。強さとうまさを兼ね備える。ポーランド代表でもW杯の欧州予選で16得点。チームの総得点28の半分以上を1人でたたき出し、母国の3大会ぶりW杯出場への道を切り開いた。
日本代表のハリルホジッチ監督が「世界で有数の攻撃的な選手」と警戒するストライカー。リーグ戦での勢いを追い風に、すごみを増して日本の前に立ちはだかりそうだ。(ミュンヘン=清水寿之)