酒販売大手カクヤスの担当者と商談をする三宅本店の三宅清史さん(左)、田部井智行さん(中央)=東京都内
後継者がいない(下)
後継者難の時代でも、家業を継ぎ、もり立てたいと考える若者たちがいる。
廃業予備軍「127万社」の衝撃 後継ぎ不足、企業3割
家業を継ぐって面白い ヒットの日本酒「激熱」の舞台裏
瓶もラベルも真っ赤な燗(かん)酒、その名も「激熱(げきあつ)」――。日本酒業界の常識を破るヒット商品のアイデアが出たのは昨年。広島・呉の酒蔵「三宅本店」の三宅清史(28)が、若手社員2人と社員食堂でお昼を食べていると、入社2年目の女性社員が赤い瓶での販売を提案してきたのだ。
「熱いお燗にすると激烈にうまい酒」という意味を込めた名称は若手杜氏(とうじ)の案。「今までにない商品になる」と確信した三宅は、社内調整に動いた。
三宅本店は安政3(1856)…