巨人の沢村=ナゴヤドーム
プロ野球の巨人は、3日の中日戦(ナゴヤドーム)に山口俊が先発する。昨年7月9日以来となる1軍登板。昨季は東京都内の病院で暴れて警備員にけがをさせたとして、8月に球団からシーズン残り試合の出場停止処分を受けた。「1年間先発ローテーションを守る」と意気込む今シーズンの幕開けとなる。
DeNAからフリーエージェント(FA)移籍して2年目。これまでの取材では「結果」という言葉を繰り返してきた。昨季は1勝と不本意な成績に終わり、球場の外でトラブルも起こしてしまったためだ。「僕自身、結果を残さないといけない」「首脳陣に信頼してもらえるように」とよく口にする。
潜在能力は高い。真っすぐの球威に加えて、スタミナも十分。昨季14勝を挙げたマイコラスの穴を埋める1番手として、期待される。本人は「力感のないフォームで、どれだけ強い球を投げられるか」を意識して、練習してきた。先発するからには、常に完投をめざしている。
山口俊の他にも、巨人を支える投手陣には「復活を期す」メンバーがいる。
昨季は右肩痛のため、初めて1軍登板がなかった沢村は、阪神との開幕カードで連投した。球速は150キロを超え、140キロ台中盤の落ちる球も健在。「行け、と言われたところで、できるだけの準備はできている」と勝ちパターンの一角を担う。
3月23日に育成契約から支配下登録になった高木も開幕1軍を果たし、開幕戦に登板。1イニングを無失点に抑えた。野球賭博に関与したとして、2016年に1年間の失格処分を受け、1年後に球界に復帰。大きな過ちが消えることはないが「真摯(しんし)に野球に取り組み、ジャイアンツに貢献することで恩返したい」と左腕を振っている。(井上翔太)