6日、中日戦で内野ゴロに倒れる阪神の鳥谷=金居達朗撮影
開幕から3カード8試合を終えて4勝4敗の阪神で、昨季までと異なるのが鳥谷敬内野手の起用法だ。開幕戦は「2番・二塁」で先発したが、早くも2戦目でベンチスタート。ここまで途中出場が多い。昨季通算2千安打を達成した36歳も競争の中にある。
鳥谷は8日の中日戦で4試合連続のスタメン落ち。五回の守備から二塁に入った。ここまで先発が3試合で、途中出場は5試合。18打数3安打で、打率は1割6分7厘にとどまる。
金本監督はもともと、年齢を考慮して休養日を設けながら鳥谷を使うつもりだった。その思いを強くしたのが鳥谷のオープン戦での不調だ。打率1割未満で最後まで調子が上がらず、「トリが振れていないのが心配」と話していた。30日の巨人との開幕戦では左前安打を放ち、不安を一掃したかに見えた。本人も「(安打が)出ないより出たほうがいいので」と話したが、翌31日の「2番・二塁」は上本だった。
2カード目のDeNA戦までは相手先発が右腕なら鳥谷、左なら上本の併用。それが7、8日の中日戦では相手投手の左右にかかわらず両打ちの西岡が先発した。「西岡のモチベーションもあるし。これから絶対に必要な戦力」と指揮官。西岡は8日の試合で3安打。二塁手は三つどもえの争いになっている。
鳥谷は史上2位の1903試合連続出場を継続中。首脳陣もこの記録は尊重しており、途中出場でも必ず出番を用意している。背番号1はそこで結果を出し、自力で先発のチャンスを増やすしかない。10日からはリーグ2連覇中の広島と甲子園で3連戦。昨季の対戦打率は3割8分で、同一リーグ内では最も得意とした。10日の相手先発は右腕の薮田だったが、鳥谷は5試合連続でスタメンから外れ、九回に守備固めで出場した。(伊藤雅哉)
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阪神・鳥谷の最近5シーズンの出場試合の内訳
年 試合数 先発 途中出場
2014 144 144 0
15 143 143 0
16 143 115 28
17 143 134 9
18 8 3 5
※2014、15年はフルイニング出場。18年は4月9日現在