北米や中南米カリブ諸国の首脳が集まる米州サミットが13、14両日、南米ペルー・リマで開かれた。就任後初の中南米歴訪を予定していたトランプ米大統領は、シリア情勢を理由に急きょ欠席。1994年に米国主導で始まったサミットは、初めて米大統領がいないなかで開かれた。
トランプ氏の代理で出席したペンス米副大統領は、シリアへの攻撃について「化学兵器を使用すれば代償を支払うことになる」と述べ、サミット参加国に理解と支持を求めた。カナダやコロンビアなどが支持を表明した。
ベネズエラ情勢については、米国やアルゼンチン、パナマなど16カ国が共同声明を発表し、ベネズエラの政治状況や人道危機に懸念を表明。5月20日の大統領選について「現状では合法的なものとは認められない」とした。ただ、ベネズエラに対する評価はサミット参加国の間に隔たりもあり、「政治腐敗に対する民主的統治」の推進などをうたって閉幕前に採択したリマ宣言では言及されなかった。サミットは8回目で、33カ国が参加した。(リマ=岡田玄)