女児が発見された現場近くに献花する男性。「ひどい事件が起きたことをニュースで知り、手を合わせに来ました」と話していた=2018年5月9日午後1時26分、新潟市西区、竹花徹朗撮影
新潟市西区の小学2年、大桃珠生(たまき)さん(7)が殺害されて線路に遺棄された事件で、付近を警察官が捜索する中、列車が通過しない約9分の間に遺体が遺棄されたことが捜査関係者への取材でわかった。遺棄に関わった人物が列車の通過時間を把握していたとの見方もあるといい、新潟県警は、周辺の状況を知る人物が関与した可能性もあるとみて捜査している。
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JR東日本新潟支社によると、大桃さんの遺体が上り列車にはねられたのは7日午後10時29分。その約9分前に単線の同じ線路を下り列車が通過した。県警はこの約9分の間に遺棄されたとみている。
県警によると、大桃さんの母親から7日午後5時ごろ、下校時間になっても帰宅しないとの通報を受けた。遺棄されたとみられる時間帯、現場周辺で警察官が100人態勢で大桃さんの行方を捜していた。捜査関係者は、列車の時間を知った上で、捜索中の警察官に見つからないよう列車が来る直前に遺棄した可能性があるとみている。現場付近の線路沿いの道路には防犯カメラはなかったという。
県警によると、大桃さんは7日午後3時ごろ、途中まで友人と一緒に下校したが、自宅から約300メートル離れた踏切の手前で別れた。捜査関係者によると、その後、大桃さんが踏切を渡り、自宅に向かう直線道路を1人で歩いていたのを付近の人が目撃していたといい、自宅に着く直前に連れ去られたとみられる。
遺棄現場は、大桃さんの自宅から踏切とは反対方向に百数十メートルの距離。県警は周辺に土地勘があるか、あらかじめ下見をした人物が関与した可能性もあるとみて捜査している。