米テキサス州サンタフェの高校で18日朝(日本時間18日夜)に起きた銃乱射事件で、地元警察は逮捕した容疑者は17歳の白人男性生徒だと明らかにした。事件での犠牲者は10人に上り、ほかに10人がけがをした。校内や周辺から爆発物が見つかっており、計画的犯行だった可能性もある。
テキサスの高校で銃撃、8人以上死亡 容疑者は同校生徒
現地は気温30度を超える暑さだが、容疑者はコートを着て、その下に銃を隠し持っていた。CNNテレビの取材に応じた容疑者を知っているという高校の生徒によると、容疑者は普段からコートを着ていたという。この学校には警官2人が常駐しており、事件発生後にこの警官らが対応。警官1人がけがをしたが、容疑者を取り押さえた。
現場近くで会見した同州のアボット知事は、容疑者以外に現場で不審な行動をしていた1人に事情を聴いているほか、別の1人からも事情聴取しているとした。犯行に使われたのは容疑者の父親が所有する散弾銃と回転銃だった。容疑者の住居や車などを捜索しているが、爆発物が仕掛けられている可能性があり、慎重に調べを進めている。
犯行の動機は不明で、アボット知事は「犯行の予兆はなかった」とした。一方、容疑者はコンピューター上に日記を残しており、犯行を起こして自殺すると書かれていたという。容疑者のフェイスブックページには「殺すために生まれた」との英語が印刷された黒いTシャツや、ナチスの象徴をあしらったアクセサリーを付けた服の写真が掲載されていた。生徒らによると「容疑者は静かで、あまり話をしなかった」という。(ニューヨーク=鵜飼啓)