将棋の名人戦第5局の前夜祭で、花束を手に笑顔を見せる佐藤天彦名人(左)と羽生善治竜王=2018年5月28日午後、名古屋市中区、上田潤撮影
佐藤天彦(あまひこ)名人(30)に羽生善治竜王(47)が挑戦する第76期将棋名人戦七番勝負第5局(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛、亀岳林万松寺〈きがくりんばんしょうじ〉協力)が29日、名古屋市中区の万松寺で始まる。互いに先手番を制して2勝ずつ挙げている。本局で先手番となる羽生挑戦者が名人奪還とタイトル通算100期獲得にあと1勝と迫るか、後手番の佐藤名人が3連覇に向け大きく前進するか、注目の一番だ。
29日から将棋名人戦第5局 両者譲らず 名古屋・大須
両対局者は28日午後に会場入り。織田信長や徳川家康にゆかりがある同寺を見学し、対局室や使用する盤駒を確認した。その後、同市中区のローズコートホテルで開かれた前夜祭に出席。約400人のファンらを前に羽生挑戦者は「非常に活気がある商店街に近いが、BGMを控えてくださるおもてなしの心をありがたく思います。明日からの対局に力いっぱい、ぶつかります」。佐藤名人は「名古屋、愛知の将棋熱は盛ん。熱烈な歓迎をうれしく思います。皆さまに楽しんでいただけるような将棋をお届けできるよう、一生懸命頑張ります」と話した。
対局は持ち時間各9時間の2日制。羽生挑戦者の先手番で29日午前9時に始まり、夜に指し掛け。30日午前9時に再開し、同日夜までに決着する見込み。立会人は青野照市九段(65)が務める。(村上耕司)
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対局の模様は朝日新聞デジタル(http://www.asahi.com/)で随時お伝えします。棋譜は有料の名人戦棋譜速報(
http://www.meijinsen.jp/
)でも見られます。
大盤解説会は29日は午後2時から同市中区大須のローズコートホテルで、30日は午前10時から同所と万松寺白龍ホールで開催。入場料は29日1千円、30日2500円、2日間通し券3千円(高校生以下は割引あり)。問い合わせは万松寺白龍ホール(0120・154・896)。
大阪・福島の関西将棋会館2階道場(06・6451・0220)での大盤解説会は2日目の30日午後5時から。解説は脇謙二八段、聞き手は里見咲紀女流初段。一般1500円など。