セネガル戦のパブリックビューイング会場で、日本の2点目のゴールを喜ぶサポ-ターら=2018年6月25日午前1時34分、東京都港区、西岡臣撮影
サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会で、日本代表が2大会ぶりの1次リーグ突破に向け、前進した。現地で、国内で、日本の健闘に注目が集まっている。
日本サッカーはひとつの壁を越えた(岡田武史の目)
もし太宰治が、W杯日本代表の観戦記を書いたら…
【フォトギャラリー】セネガル戦、サムライブルーの雄姿
セネガル戦があったエカテリンブルクでは、ハチマキを額に巻き「ニッポン」コールを送るロシア人の観客がいた。一部の日本人サポーターが、日本に親しみを持ってもらおうと100円ショップで買い集め、ロシアに持ち込んだもの。「必勝」「合格」などと書かれ、「日本らしさ」が興味を引いたのか、ハチマキは飛ぶようになくなった。
東京都港区の東京タワー脇のイベント施設「スターライズタワー」では、1次リーグ3試合の有料パブリックビューイング(PV)を各回定員450人で計画。初戦は試合直前にようやく満席となったが、3試合目のポーランド戦は、セネガルとの試合から数時間後の25日朝に完売した。事務局の根路銘(ねろめ)千晴さん(28)は「4年前は初戦の前から全試合が売り切れていたので心配していたが、今大会は試合ごとに期待値が上がっている」と驚く。
カフェ併設のベーカリーチェーン「ヴィ・ド・フランス」は16日から、サッカーボールの形の「フットボールパン」を全国260店舗で販売している。売り上げが「常にトップ10入り」するヒット商品になり、同社営業部は「日本が勝ち続ける間は、焼き続けます」。
【特集】2018ワールドカップ
2018ワールドカップの試合日程・結果
日本代表のニュースや試合日程
ネット上では監督や選手への謝罪の投稿も。
「負けると思ってました。西野監督、ごめんなさい――」。国際親善試合に連敗し、手腕を疑問視する声もあった西野朗監督(63)だが、セネガル戦では途中交代の選手が次々に得点に絡むなど、采配が的中した。2010年南アフリカ大会で決勝トーナメントに進出した岡田武史監督(61)に対して起きた現象と同様「手のひら返してごめんなさい。西野ジャパン応援してます」などの書き込みが相次いだ。
セネガル戦で同点弾を決めた本田圭佑(32)にも「本田はいらないって言ってごめんなさい」という謝罪や「本田△」を「ほんださん、かっけー」と読ませる称賛の投稿が多く見られた。(高野遼=エカテリンブルク、河崎優子、平山亜理)