菅義偉官房長官は23日午前の記者会見で、22日からの北方領土への元島民らによる墓参に同行した政府関係者とメディアの衛星電話が、ロシア当局に没収されたと明らかにした。政府は同日、外交ルートを通じてロシア政府に抗議し、衛星電話の早期返却を求めた。
日ロ双方が北方領土の主権を主張していることから、菅氏は衛星電話の没収について、「こうした行為は我が国の法的立場を鑑みて受け入れられず、遺憾だ」と述べた。外務省によると、没収された場所は国後島で、ロシア側は「事前に必要な持ち込み手続きをしていなかった」と説明しているという。
今回の墓参は航空機によるもので、空路墓参は今年で2回目。22~23日に国後、択捉両島を訪れる日程で実施されている。