愛知県一宮市の「一宮七夕まつり」の盆踊り会場に29日、歌手の荻野目洋子さん(49)が登場した。台風の接近で開催が危ぶまれたが、東海地方の盆踊りで親しまれているヒット曲「ダンシング・ヒーロー」を熱唱。歌声に合わせ、地元の民謡団体のメンバーらが踊った。
午後6時半すぎ、荻野目さんが「ダンシング・ヒーロー」のイントロに合わせて姿を現すと、大きな歓声があがった。荻野目さんは6年前にもまつりに来ていたが、盆踊り会場で歌うのは初めて。「毎年踊ってくださっているんですか。ありがとうございます。それを伝えにきました」と語りかけた。
代表曲「六本木純情派」「コーヒー・ルンバ」を歌った後、民謡団体が舞台に登場。アンコールも含め2度、民謡団体のメンバーが盆踊りを披露した。参加者も踊りに合わせ「ヘイッ」と合いの手を入れた。
踊り終えた荻野目さんは「初めて一緒に踊りました。本当に楽しかった。また会いに来ますから、これからもダンシング・ヒーローを愛し続けてください」と笑顔で話した。
一宮七夕まつりでは、ヒット翌年の1986年から盆踊り大会で流れ始めた。荻野目さんのライブ後、盆踊り会場ではダンシング・ヒーローが流れた。参加者たちは「みんなで一緒にヘイヘイヘイヘイ」などと声を合わせ、踊りを楽しんでいた。一宮市今伊勢町の女性(67)は「ダンシング・ヒーローは一年に何十回も踊ります。今日は荻野目さんが来てくれてよかった」と話した。(山下奈緒子)