北朝鮮労働者の新規受け入れを原則禁止とした昨年9月の国連安全保障理事会の制裁決議をめぐり、ロシアがその後も新たな労働許可を出していたとされた問題で、同国外務省は3日、「決議違反ではない」との見解を明らかにした。
米紙ウォールストリート・ジャーナルが2日、ロシア政府の記録をもとに決議以降ロシアで1万人以上の北朝鮮労働者が新規登録されたと報道。これに対しロシア外務省のザハロワ報道官は「決議は『採択前に結ばれた労働契約には適用されない』としており、労働許可はこの規定の枠内で発行されたものだ」とした。
ロシアのマツェゴラ駐北朝鮮大使は3日、インタファクス通信に新たに労働許可を受けたのは3500人で、これらの人々は「原則2年以内の送還」を定めた昨年12月に採択された別の安保理決議にもとづき、19年11月末まで働けると述べた。(モスクワ=喜田尚)