南米ベネズエラの政府は5日、マドゥロ大統領の演説中に上空でドローンが爆発した事件で、暗殺を企てたとして容疑者6人を逮捕したと発表した。首都カラカス市内の複数のホテルを家宅捜索し、「重要な証拠を押収した」という。
発表によると、事件にはドローン2機が使われたという。映画撮影などに使われるやや大きめの機種で、それぞれに1キロのプラスチック爆弾が積まれていた。容疑者名などは明らかにしていないが、過去に反政府活動で逮捕された人物も含まれるという。
爆発事件は4日夕、カラカス市内で行われていた国家警備隊の式典で、マドゥロ氏が演説していた際に起き、兵士7人が負傷した。マドゥロ氏は事件直後の記者会見で、コロンビアや米国、ベネズエラ国内の極右勢力が関係しているとの見方を示していた。
反政府勢力とみられるグループが、インターネット上で犯行声明を発表しているが、事件との関係は明らかになっていない。(ワシントン=岡田玄)