コンビニエンスストアの商品棚に並ぶ毎週100種類もの新商品の多くは、自主企画商品(プライベート・ブランド=PB)が占める。PBの開発・製造を「黒衣」のように支えているメーカーがある。(文中敬称略)
試作20回、焦る担当者 「豆乳バナナスムージー」秘話
7月中旬。千葉県佐倉市にあるスジャータめいらくの千葉工場では、大手コンビニのローソンに出荷されるチルドカップ飲料の新商品がうなりを上げて製造されていた。
新商品は、7月17日に発売を控えていた「豆乳バナナスムージー」。昨年秋に売り出されたものの、売れ行きが伸び悩んだ「豆乳スムージー」の味を、ローソンの開発担当者と二人三脚で見直したものだ。豆乳の味が前面に出すぎたという前作の「反省」をもとに、隠し味にコーヒーを使ったり、スムージーの具材に豆乳と相性の良いバナナを選んだりと、20回に及ぶ試作を繰り返してきた。
めいらくで開発を担当する斉藤富美子(44)は「商品開発から一緒にやるので、ローソン側の売るモチベーションも違う」と期待を寄せた。
1987年に完工した千葉工場…