南米アルゼンチンの中央銀行は30日、緊急会合を開き、政策金利を年45%から60%に引き上げた。通貨ペソの急落はそれでも歯止めがかからず、対ドルの価格は30日だけで2割近くも下落した。トルコの通貨危機が飛び火したアルゼンチンの経済不安に、拍車がかかっている。
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ロイター通信によると、アルゼンチン中銀は30日、利上げとともに3億3千万ドル(約370億円)規模のドル売りの市場介入を行ったが、ペソは一時1ドル=42ペソ台の史上最低水準まで下落した。ドゥホブネ財務相は今後、財政健全化の政策をさらに強化すると発表したが、市場の信認が取り戻せるかは不透明だ。
アルゼンチンのマクリ大統領は29日、「国際通貨基金(IMF)との間で、必要なあらゆる資金を前倒しで手当てすることで合意した」と発表。しかし、これが裏目に出て市場の不安はかえって高まり、ペソ売りが止まらなくなった。
米利上げで新興国市場から資金…