北海道大学総合博物館と北海道むかわ町穂別博物館は4日、同町穂別地区から発掘された恐竜「むかわ竜」(通称)の全身骨格化石を報道陣に公開した。国内最大の大きさという。クリーニングした骨化石を並べてみると、体の全体像がくっきりと浮かび上がった。
むかわ竜は白亜紀後期の植物食のハドロサウルス科恐竜で、全長8メートル超、体高約4メートルと推定されている。2003年、穂別町(現むかわ町)の約7200万年前の地層から尾椎骨(ついこつ)の一部が見つかり、13年から両博物館が発掘と掘り出した岩から化石を取り出すクリーニング作業を進めていた。
部位が確認された骨化石は全身の約6割に当たる157個。北大の小林快次准教授(古生物学)は「骨の特徴などから、新種の可能性は非常に高い。それを追求してゆきたい」と語った。10月にはむかわ町で一般公開される。(深沢博)