トランプ米大統領は5日、ツイッターで、米スポーツ用品大手ナイキについて「間違いなく殺される」と述べた。トランプ氏が批判する、米国歌斉唱の時にひざまずく米プロフットボール(NFL)の元選手を、ナイキが広告に使ったことに腹を立てたためだ。
トランプ氏は「テレビ視聴率が下がったNFLと同じように、ナイキは間違いなく、怒りと購買拒否によって殺される。ナイキはそうなると思ってやっているのか」と訴えた。
NFLの元フォーティナイナーズ(49ers)のQBコリン・キャパニック氏は一昨年から、黒人に対する人種差別に抗議するため、試合前の国歌斉唱時にひざまずいた。これに対し、トランプ大統領は「国旗に対して無礼だ。クビにしろ」などと批判し、騒ぎが拡大している。
今回のトランプ氏のツイッターは、ナイキがこのほど、同社スローガン「Just Do It」の30周年を記念する広告にキャパニック氏を起用したことがきっかけ。広告では、キャパニック氏の顔に「何かを信じろ。たとえすべてを犠牲にするとしても」という言葉を重ね合わせている。(ワシントン=土佐茂生)