米国のオバマ前大統領が11月の米中間選挙に向けて本格的に動き出した。退任後、トランプ政権に距離を置き、表舞台に出てこなかったが、オハイオ州クリーブランドで13日、2度目となる民主党への応援演説を行った。オバマ氏は米国の分断を意識し、無党派層に投票や政治参加を呼びかけ。今後も新旧の大統領という異例の闘いが繰り広げられそうだ。
「言いたいことはシンプルだ。投票しよう」。ネクタイもせず、ジャケットもはおらないラフな格好で演壇にあがったオバマ氏が語りだすと、満員の会場から「Vote! Vote!(投票しよう)」の大合唱が起きた。
熱狂ぶりは、「USA」コールがわき起こるトランプ氏の場合といい勝負。ただ、スタイルは違う。
トランプ氏がツイッターでつぶやくように「フェイクニュース」「魔女狩り」などのののしり言葉で敵をあざけり、聴衆を歓喜させるのとは対照的に、オバマ氏は教師のように説明に時間をかける。
「大統領の時から『話が長い。説教くさい』と言われた。そんなの分かっているよ! でも、物事はそう単純ではないし、人々は本当のことを知りたいと思うはずだ」
この日、オバマ氏はトランプ氏…