「話を聞いてくれてありがとう。記事が私たちに否定的な内容になっても、理解します」
9月1日、トランプ大統領の集会で出会ったクリス・レスリーさん(47)からメールが届いた。星条旗模様の「Q」をあしらったTシャツを着た彼を取材したのは8月のことだった。
「Q」とは昨秋、ネット掲示板に登場した正体不明の投稿者。レスリーさんは「Q」の信奉者だ。政財界とメディアに巣くう「ディープステート」(影の政府)が世界を支配し、トランプ氏はそれと闘う救世主に選ばれたと「Q」は主張する。
反トランプ氏の政財界人を「小児性愛者」などと決めつけて批判する「Q」の関連サイトは広がり、最も人気のあるサイトは月800万以上のアクセスがある。ユーチューブには13万件以上の関連動画が投稿されている。米タイム誌は6月、「Q」を「ネットで最も影響力のある世界の25人」に選んだ。
なぜ「Q」を信じるのか。
トランプ氏が昨年1月に大統領に就任して以来、支持率は40%前後、不支持率は50%強でほぼ固定化されている。米中間選挙まで半月あまり。トランプ氏に希望を見いだし、今なお、ぶれずに支持し続ける人々を追った。
9月2日付の朝日新聞で彼らの…