独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車メーカー、アウディは16日、ディーゼル車の排ガス不正問題で独検察当局から8億ユーロ(約1千億円)の罰金を科されたと発表した。アウディは「罰金を受け入れ、責任を認める」としている。
独検察は、アウディが2004年以降に販売した車両に排ガスを不正に抑えるソフトを搭載するなどして規制を守らなかったと判断した。罰金の内訳は、7億9500万ユーロが不正で得た利益の没収で、500万ユーロが制裁金。アウディでは不正に関わった疑いで6月にルペルト・シュタートラー会長(当時)が逮捕され、経営の立て直しが急務になっている。
VWグループでは排ガス不正を巡り、VW本体も6月、独検察から10億ユーロ(約1300億円)の罰金を科されており、不正問題が引き続きグループの業績に影響を与えそうだ。(ロンドン=寺西和男)