神戸市長田区寺池町1丁目付近の住宅街で23日午後11時55分ごろ、銃声のような音が複数回したと住民から110番通報があった。約20分後、兵庫県警長田署員が近くで拳銃2丁を持っていた大阪市住吉区の自称無職・小椋(おぐら)慶一容疑者(48)を銃刀法違反容疑(所持)で現行犯逮捕した。
長田署は、付近の建物などに被害がないか確認を進めるとともに、小椋容疑者が暴力団組員とみて調べている。
現場から約200メートルの路上では昨年9月12日、指定暴力団任俠(にんきょう)山口組の織田絆誠(よしのり)代表らを乗せた車が襲われ、織田代表のボディーガードの男性(当時44)が射殺される事件が起きており、対立する神戸山口組系組員が殺人容疑で指名手配されている。織田代表の自宅も近隣にあるという。
小椋容疑者が逮捕された現場のすぐ北側には県立兵庫高校があり、24日朝には県警の捜査員らが事件の手がかりを求めて同校グラウンドを調べていた。
近所に住む40代の主婦は「夜中にパトカーが何台も来てサイレンが響いていた。昨年に続いて近所で拳銃の事件が起き、娘もいるのでとても不安です」と声を震わせていた。