内戦下のシリアで過激派組織から解放されたとみられるジャーナリスト安田純平さん(44)の滞在情報があるトルコ南部・ハタイ県は23日、「身分証明書を所持しない日本人と思われる人物が、治安機関と情報機関の協力によってトルコに連れてこられた」という声明を出した。同県は、この人物が安田さんかどうか、日本当局の確認を待っているとしている。
安田純平さんの本人確認、「午後3時以降」の見通し
県都アンタキヤの入国管理施設では24日未明、集まった日本人記者らに、現地警察が「パスポートを持っていない1人の日本人がハタイ県にいるが、まだ身元確認ができていない」と繰り返した。
ハタイ県は安田さんが2015年に消息を絶ったとされるシリア北西部イドリブ県と国境を接する。トルコ語以外にシリアの公用語であるアラビア語を話す住民も多く、多くのシリア難民が流入している。
アンタキヤのハタイ空港には23日夜、トルコメディアが駆けつけ、この人物が安田さんかの確認に訪れる日本政府職員を待つ姿もみられた。(アンタキヤ=其山史晃)