埼玉県深谷市の民家で2月、白骨化した3人の遺体が見つかった事件で、埼玉県警は25日、うち1人に対する死体遺棄容疑で逮捕されていた元住人の無職佐藤守容疑者(51)=窃盗罪などで公判中=を、ほかの2人の遺体も遺棄していたとして同容疑で再逮捕し、発表した。県警は認否を明らかにしていない。
捜査1課によると、佐藤容疑者は2016年3月、当時契約していた東京都板橋区のアパートから、ともに無職の佐藤正松(しょうまつ)さんと八杉(やすぎ)智さんの遺体を同県寄居町の借家の敷地内に運び込み、ブルーシートで包んで遺棄した疑いがある。2人の死亡時期は不明だが、遺棄された当時、佐藤さんは79歳、八杉さんは41歳にあたるという。
佐藤容疑者は同じ時期、群馬県伊勢崎市のアパートから、別の男性の遺体を同じ借家に運び込んだ容疑で今月3日に逮捕されていた。3人との関係は明らかになっていない。3人の遺体が見つかった深谷市の家には昨年5月に転居したという。
佐藤容疑者が、少なくとも2年にわたって3人の中高年の男性遺体と「同居」していた疑いが浮上した。だが、3人がいつ、どのような最期を迎えたのかも判然としない。9カ月近い埼玉県警の捜査でも事件をめぐる多くの謎は残されたままだ。
3人の遺体が同県深谷市の民家…