兵庫県加古川市の国道2号加古川バイパスで母子3人が死亡した車4台の多重事故で、県警は26日、4台のうち最後尾のキャリアカーを運転していた自動車輸送会社「グレイスキャリー」(同県姫路市)社員、小橋浩二容疑者(50)=岡山市東区=を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で逮捕し、発表した。「前方の車が止まるのを予測できなかった」と話しているという。
県警は26日午前、小橋容疑者の勤務状況などを調べるため、グレイスキャリー社に同容疑で家宅捜索に入った。
県警高速道路交通警察隊によると、小橋容疑者は25日午前、車7台を積んだキャリアカーを運転中、前方の中型トラックに衝突。押し出された中型トラックと先頭の大型トラックに挟まれた軽乗用車が大破し、姫路市の母子3人が死亡、トラック運転手2人がけがをした。高速隊は今後、居眠りや過労運転の有無なども調べる。
「グレイスキャリー」の幹部は取材に対し、事故直後に小橋容疑者から「前方で衝突事故があり、ブレーキをかけたが間に合わなかった」と電話があったと説明。「過重勤務をさせていた認識はない」と述べた。
高速隊は当初、小橋容疑者の年齢を44歳と発表していたが、50歳に訂正した。