米ペンシルベニア州ピッツバーグのシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)で11人が銃撃されて殺害された事件を受け、トランプ大統領は30日、メラニア夫人やユダヤ教徒の長女イバンカ氏と夫のクシュナー氏を伴い、現場の礼拝所を訪れ、犠牲者を追悼した。一方で礼拝所の周辺では、数千人の住民らが訪問に抗議した。
集まった人たちは、口々にトランプ氏の排外主義的な言動が事件を誘発した、などと批判。「あなたには事件の責任がある」「大統領、白人ナショナリズムを非難せよ」「我々は壁ではなく、橋をつくる」といったプラカードを掲げた。
11月6日の中間選挙に向けて「投票しよう」という声も上がった。
礼拝所近くに住むユダヤ教徒の元技術者ボブ・ウィーナーさん(78)は「米国民を引き裂こうとする人たちに結束を見せるために来た」という。トランプ氏の訪問は「政治的で、彼のうぬぼれを増幅させるものだ」とし、「中間選挙は自分たちを守るために極めて重要だ」と語った。(ピッツバーグ=杉山正)