シャープは30日、2019年3月期の売り上げ目標が達成できない見込みだと発表した。当初予想から2000億円引き下げ、2兆6900億円になりそうだという。業績を引っ張った中国のテレビ販売が不振となったのが主因で、戦略の見直しを余儀なくされた。
シャープは18年3月期からの3カ年計画で、19年3月期に売上高2兆8900億円を目標に掲げていた。最終年度の20年3月期には3兆2500億円をめざしていて、目標は「今のところ変えない」(野村勝明副社長)という。
中国のテレビ事業でシャープは、親会社・鴻海(ホンハイ)精密工業(台湾)の販売網を利用して販路を拡大。だが、大量に売りさばこうとするあまり、価格下落を招いた。テレビや液晶パネルの部門の売上高は18年度上半期に前年比12・1%減で、シャープ内の4部門のうち唯一のマイナスとなった。下期は戦略を切り替え、中国市場で高価格帯のテレビを中心に展開していく。
こうした対応により、19年3…