大阪府八尾市に、工場長を除くと女性5人だけという町工場がある。慢性的な人手不足を補うため、工程の自動化を進めて、女性でも働きやすい職場環境づくりに気を配ったという。
チャンピオンコーポレーション(本社・大阪府東大阪市)は、金型(製品の形をつくる元になる金属製の型)に使う部品の製造を手がける。従業員は約100人。今年2月、精密なピンを生産する工場を新たに八尾市につくった。
「勤務時間の相談など、働きやすさにこだわった環境です」
「介護や育児などフルタイム勤務が難しい方にも働いてもらいたい」
ネットの求人広告にはこう書かれている。勤める6人のうち、指導役の男性工場長を除くパート作業員5人は30~40代の女性だ。
旋盤機6台などが並ぶ工場は、女性従業員の作業帽にハンチング帽を採用したり、女子更衣室に姿見を置いたりと、女性が親しみやすい環境に配慮している。
金属材を削るなどの加工作業は旋盤機が自動でこなし、作業員が担うのは製品の点検だ。扱うピンは数センチ大のもので、作業で油まみれになることもない。
勤務時間は週3日、1日3時間…