内戦下のシリアで3年4カ月にわたり拘束され、先月25日に帰国したフリージャーナリストの安田純平さん(44)が2日午前、東京都千代田区の日本記者クラブで解放後に初めて会見した。安田さんは解放直後の朝日新聞の取材に、拘束中の状況などを語ったが、拘束のいきさつや詳しい解放経緯は明らかになっていない。会見での注目ポイントをまとめた。
日本人拘束、繰り返される「自己責任論」 背景に何が
安田純平さん、拘束から解放までの経緯
安全対策、取材計画は?
安田さんは2015年6月22日にシリアに入り、夜になって日付が変わるか変わらないかくらいの時に「無理やり両腕をつかまれて車に乗せられた」と説明した。「案内人がいたが、はぐれてしまった」としている。
ただ、シリアのような紛争地では、取材に際し、現地事情をよく知る通訳や案内人が欠かせない。こうした同行人の知識や人脈が、取材相手との交渉だけでなく、記者の身の安全も左右する「命綱」になるためだ。
安田さんはシリア入りした日に拘束されていた。会見では、安田さんがシリアのどこを目指し、誰を取材しようとしていたのかについても質問が出るとみられる。さらに、案内人はどういう人で、なぜはぐれたのかについても質問が出るだろう。安田さんが取っていた安全対策が、会見の焦点の一つになる。
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