米カリフォルニア州の山火事の被害が拡大している。州当局によると、死者は11日までに31人になった。行方不明者が多く、犠牲者は増えるおそれがある。山火事を巡ってはトランプ大統領が野党・民主党が強い同州の対応を批判。俳優のレオナルド・ディカプリオさんらが反論し、論争を引き起こしている。
カリフォルニア山火事、犠牲者25人に 州の対応で論争
同州では、州北部のパラダイス地区、州南部のカマリロ地区とシミバレー地区の計3カ所で8日に山火事が発生。州当局によると、死者は11日までに北部で29人、南部で2人に上った。
また、行方不明者も200人以上いるという。多くは連絡がつかないだけで、すでに避難しているとみられるが、被害の全容は分かっていない。家屋など6千棟以上がすでに焼失した。
米メディアは被害規模は同州で過去最悪だと報じた。25万人以上が避難を余儀なくされているという。今回被害が拡大したのは、深夜に山火事が広がり、逃げ遅れた人が出たためとみられている。
南部の山火事では9日午前0時前後に避難勧告が相次いで出た。
シミバレー地区に近いサウザンドオークスでは9日、ところどころで住宅が全焼していた。現場一帯には煙が立ち上り、灰が飛び散り続け、焦げた強い臭いが立ちこめていた。
現場で作業していた男性は「強風にあおられて、今も火の粉が飛んできており、どこに火がついてもおかしくない状態。非常に危険だ」と話した。市内には避難勧告が出ており、商店はすべて休業。人々は車での避難を急いでいた。
山火事の原因については、論争も起こっている。
トランプ氏は10日朝、ツイッ…