米カリフォルニア州の大規模な山火事で、犠牲者数が12日時点で44人に達した。米メディアによると、同州の山火事で過去最悪の犠牲者数だという。同州北部パラダイス地区で同日、新たに13人の遺体が見つかり、同地区だけで犠牲者は42人に達した。
カリフォルニア山火事、犠牲者25人に 州の対応で論争
同州では乾燥した状態が続いていたことに加え、8日に強風が吹いたことで、3カ所で大規模な山火事が発生した。パラダイス地区、南部ロサンゼルス市の西にあるカマリロ地区、シミバレー地区の3カ所だ。
特にパラダイス地区の被害が大きい。火が8日夜から9日朝にかけて住宅地のそばに達し、深夜の避難を余儀なくされた人が多かったことで、逃げ遅れた人が多数出ている模様だ。
山火事を巡っては、トランプ米大統領が10日、「カリフォルニア州のお粗末な森林管理が原因だ」と、同州を批判するツイートをして、物議を醸している。トランプ氏は連邦政府からの支援をしないことも示唆していたが、12日になって、「カリフォルニア州を大規模災害地域に指定することを承認した」とツイート。一転して、支援する考えを示した。(サンフランシスコ=尾形聡彦)