ハリネズミ、カワウソ、フクロウ……。名古屋市のビルの一室にある「小さな動物園」が連日、癒やしを求める人たちでにぎわっている。色んな動物とふれ合えるのが売りのカフェだ。
どうぶつ新聞
名古屋市中区の地下鉄矢場町駅近くにある雑居ビル4階。「ふくろうのいる森カフェ名古屋栄店」は、木を模したオブジェが天井まで伸びる。複数の枝や壁際の止まり木で、メガネフクロウやニシアメリカオオコノハズクなど10種類以上のフクロウがじっと一点を見つめたり、翼を広げたりしている。
岐阜県大垣市から初めて来たという藤田幸枝さん(39)と北村めぐみさんは「癒やされに来ました。めちゃかわいい。また来たい」と写真をパチリ。
店を営むのは岐阜県中津川市の林秀久さん(60)。大のフクロウ好きで約15年前から飼い始め、4年ほど前には自宅を一部を改装してカフェを開いた。関東など遠くから訪れる客もおり、3年前に交通の便が良い今の場所に2店目を出した。月に2、3回来るリピーターもいるという。
「ふくろうカフェ」から3分ほど歩いた場所にも動物カフェがある。
「ハリーウッド」のコンセプトは「都会にある森」で、店内は観葉植物でいっぱい。40匹のハリネズミがおり、客2人を1匹が「おもてなし」する。大好物のゴミムシダマシ科の幼虫「ミルワーム」を食べてあげたり、客の手に乗ってあげたり。警戒して針を立てたときのために、店が手袋を用意している。
名古屋市中川区の宮崎翔さん(24)と、あゆみさん(24)夫婦は「思ったより柔らかくて、かわいい」。カフェは大盛況で今夏、テナントを移して席数を16席から30席に増やした。マネジャーの鳥居直樹さん(51)は「店内の雰囲気やハリネズミはインスタ映えするようで、SNSを見て来店する人も多い」と話す。
「働き過ぎ」防ぐ
癒やしを与えてくれる動物たちにも、「労働環境」は大切だ。
ふくろうカフェでは1時間の利…