いよいよ目前に迫ったクリスマス。赤い衣装を身にまとった「サンタクロース」たちが各地に登場し、笑顔を届けています。中には、「家康」やペンギンも。
クリスマスに合わせて、松江市大垣町の松江フォーゲルパークで、サンタの衣装に身を包んだケープペンギンたちが行進し、訪れた人を楽しませている。25日まで。行進は1回15分間ほどで、24、25日は午前10時半、午後2時、午後6時10分からの計3回。
サンタの衣装での行進は2006年から毎年12月に実施されている。衣装は飼育員が赤いフェルト生地で作り、緑色のリボンや小さな鈴で飾り付けられている。この日、3~15歳の5羽は、展示水槽から広場までの往復約100メートルを、よちよち歩きで隊列を乱さず行進し、見物客からは「かわいい!」「お利口さん!」と歓声が上がった。
飼育員の森本未来さん(37)は「イルミネーションで飾られた園内を愛嬌たっぷりに行進するペンギンたちをぜひ見に来て」と話している。(浪間新太)
2600人分のプレゼント携えて
サンタクロースに扮したボランティアによるイベント「100人サンタが徳島のまちをかけぬける」が23日、徳島市内であった。
「徳島大学ジョガーズパラダイス」有志が企画し、今年で5回目。実際には120人ほどの一行は、約2600人分のプレゼントを携え徳島中央公園を出発。そごう徳島店、東新町商店街、徳島市役所の順に約3・6キロを巡り、子どもたちに菓子や文房具を配って回った。
今年は警察官も参加し、子どもの犯罪被害防止に向けた見守り活動への協力を呼びかけた。(中村律)
収益金は、児童虐待防止活動などに
サンタクロースやトナカイの衣装を着た市民ランナーが集うランニングイベント「サンタラン名古屋」が23日、名古屋市中心部であった。約300人が参加し、クリスマスムードで盛り上がる師走の街を笑顔で駆け抜けた。
イベントは、日頃のランナーへの応援に感謝し、クリスマス気分を盛り上げようと始まり、今年で7回目。
ランナーたちは10人前後のグループに分かれ、同市北区の名城公園を発着点に、久屋大通から栄、伏見を経て名古屋駅で折り返す約10キロのコースをゆっくりとしたペースで手を振りながら走っていた。
イベントの収益金は、児童虐待防止活動などに役立てられる。(松永佳伸)
児童相談所の共通番号は「189(いちはやく)」
ソリの代わりに大型バイク約200台に乗ったサンタクロースが23日、名古屋市中心部をパレードした。米国のハーレーダビッドソン愛好家が孤児におもちゃを届ける「トイラン」にならい、児童虐待防止と、児童相談所の全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」を啓発した。
主催したハーレーサンタクラブ名古屋代表の冨田正美さんは「一年で一番楽しいクリスマスの裏側で、親に愛されない子どもたちがいることを知って欲しい」と話した。(上田潤)
クリスマスブーツ配る
大型バイクのライダーがサンタクロースに扮し、お菓子が入ったクリスマスブーツを配るイベントが23日、福島県伊達市の屋内遊具施設3カ所であった。思いがけないプレゼントに、居合わせた家族連れが歓声を上げた。
クリスマスブーツは、滋賀県草津市の菓子包装会社が戦後に始めたとされる。2014年に友好交流都市となった草津市から伊達市にブーツが届くようになった。一昨年から市職員のバイク愛好家がツーリング仲間と協力して配っている。
この日はライダー33人が参加し、愛車をサンタやトナカイに飾り付けて回り、計300個を配った。サンタ役2度目という福島市のカフェ店員佐久間久子さん(48)は「みんながサンタで走るのも楽しく、盛り上がった」と話した。(古源盛一)
「ビーチ・マリンスポーツの聖地・浜松」をPR
浜松市西区舘山寺町の浜名湖畔で23日、約120人のサンタクロースが「ビーチ・マリンスポーツの聖地・浜松」をPRした。3月に市や競技団体などが官民連携で設立した推進協議会の第一弾のイベント。
最初に、浜名湖で合宿中の日本学生ボードセイリング連盟所属の大学生らがサンタクロースに扮し、ウィンドサーフィンに乗って湖からビーチに。子どもたちにお菓子のクリスマスプレゼントが配られ、主催者発表で2千人の親子連れの長い列ができた。
仮設ステージではビーチテニスやビーチサッカーをスクリーンに映して紹介し、砂浜のコートで体験会も。日ごろは静かな舘山寺の湖畔がにぎわった。(大島具視)
水辺、赤く華やぐ
横浜市のみなとみらい地区の運河で23日、サンタ姿でスタンドアップパドルボード(SUP)に乗って、クリスマスを盛り上げるイベントがあった。
SUPは水上に浮かべた大きめのボードに立ち、パドルでこぐ競技。サーフィンやウィンドサーフィンなど他のマリンスポーツより気軽に楽しめる。SUPの楽しさを知ってもらおうとイベントを主催した横浜SUP倶楽部の柿沢寛さんによると、5年前は2人で始めたイベントで、少し気恥ずかしかったが、徐々に参加する人数も増え、6回目の今年は全国から62人のSUP仲間が参加。運河の沿道からは「メリークリスマス」「サンタさーん」と声援がとび、街の水辺がサンタの赤色で華やいだ。
半年前からSUPを始めた会社員の船越靖逸さん(53)は「沿道からの声援をもらい幸せ気分。水上の独特の浮遊感と普段見られない運河からの景色が素晴らしい」と話した。(杉本康弘)
2500人で神宮外苑ラン
サンタクロース姿で街をパレードし、参加費の一部を、病気と闘う子どもたちへのクリスマスプレゼントに充てる「東京グレートサンタラン」が23日、東京都新宿区の明治神宮外苑であった。時折、小雨が降る中、家族連れ、職場の仲間など約2500人が2・4キロのコースを走ったり歩いたりした。
サンタランは世界各地で実施されているチャリティーイベント。大学医学部の教授らでつくる「グレートサンタラン・オーガニゼーション」が主催した。オープンセレモニーの後、正午すぎにイチョウ並木を出発、参加者は笑顔で手を振りながら、聖徳記念絵画館、神宮球場脇などの周回コースを2周した。千葉県市川市から親子で参加した河野(こうの)絢音さん(4)は「サンタの格好で走れて楽しかった。でも疲れた」と話した。
購入したプレゼントはこの日、慶応大病院に入院している子どもたちに贈られた。年内に順天堂大病院などにも届けられる。(前多健吾)