愛媛県立松山商業高校(松山市)は27日、野球部長の男性教諭(28)が8月以降、部員15人に足蹴りなどの暴行を繰り返していたと明らかにした。同県高校野球連盟に報告し、教諭は部の指導から外れている。
記者会見した宮部隆彦校長によると、教諭は4月に部長に就任。8月初旬から11月上旬まで20回以上にわたり、部員を用具庫や部室に呼び出し、胸ぐらをつかんで押しつける▽足やひざでける▽平手打ちをするなどの暴力を振るった。部員にけがはなかったという。
部員への定期的なアンケートの回答に暴力に関する記述があって判明。暴力を受けた部員や保護者らに謝罪した。宮部校長は「チームを甲子園に連れていきたいという強い思いがあり、思うようにいかないという焦りがあったのではないか」と推し量りつつ、「理由はどうであれ、やってはいけない行為」と話した。教諭は「指示内容と違うことを部員がしたり、生徒の態度がよくなかったと感じたりしたときにやってしまった。深く反省している」と話しているという。
同校野球部は甲子園で春夏通算7回優勝している。(寺田実穂子)