中部電力は27日、2020年4月以降の会社のかたちを発表した。送配電部門と販売部門は分社化して100%子会社にする一方、本体は原子力と再生可能エネルギーの部門を持つ事業持ち株会社にする。各社が新社名に「中部電力」の4文字を受け継ぐ方針も勝野哲社長が表明した。
19年6月の株主総会の承認を経て分割する。各社がすばやく経営判断できるようにし、グループとしての収益力を高める。火力発電部門は東京電力との共同出資会社「JERA(ジェラ)」に19年4月に統合することが決まっている。
27日会見した勝野社長は各社の社名について「『中部電力』という名前はブランド。しっかり残したい」と説明。販売と送配電の子会社については事業内容をイメージしやすい名前にするとした。
中電は、地域営業を担う「サービスショップ」を東海3県に約30カ所つくる計画も、あわせて発表した。電気やガスに加えデジタル技術を使った「見守りサービス」などを扱い、商店や一般家庭との接点を増やす。その運営子会社を来年2月に数十人規模でつくり、将来的にはショップも含めて200人体制をめざすという。(山本知弘)