店員から説明を聞いても、安い値段で携帯電話を購入するための条件を理解できなかった人が約2割――。消費者庁がこんなアンケート結果を明らかにした。同庁は、携帯電話の販売業者らに対し、広告には安価で購入できる条件を明確に記載するよう求めた。
アンケートは10月、20代から60代以上の計千人を対象にネット上で実施された。
店員から説明を聞いても条件を理解できなかったという人は186人。うち、理解できないまま契約した人は72人いた。世代別では、理解できない契約内容のまま今も携帯電話を使い続けている人は60代以上で7割を超え、30代と50代でそれぞれ約5割いた。
消費者庁によると、安価を強調する携帯電話の広告には、「詳しくは店員に」という表示だけで条件が明確に記されていない事例があるという。同庁の担当者は、複雑な条件を口頭の説明で正確に理解するのは難しいとして、販売業者には「よりわかりやすい情報提供をしてほしい」と呼びかけた。(長谷文)