三菱電機の子会社によるゴム部品の品質不正で、問題の部品が三菱電機以外のメーカーや商社にも出荷され、エスカレーターや家電製品などに幅広く使われていることが新たにわかった。東海道新幹線を含む鉄道車両での採用がすでにわかっているが、不正の影響が一段と広がる見通しになった。社内調査は大詰めを迎えており、三菱電機は不正に関する調査結果を4日にも公表する予定だ。
三菱電機のゴム部品、データ偽装か 基準満たさず出荷
三菱電機の不正ゴム、新幹線で使用 JR東海は使用継続
問題のゴム部品を製造していたのは、三菱電機が100%出資する子会社のトーカン(千葉県松戸市)。
関係者によると、問題の部品の大半は三菱電機の製品向けに出荷されていたが、別のメーカーや商社を通じて、エスカレーターの手すりやローラー、家電やパソコンに使う電子機器の放熱絶縁ゴムなどにも使われている可能性がある。
社内調査を進めた結果、出荷先と取り決めた品質基準より緩い社内基準で出荷したり、一部の品質検査をせずに出荷したりする不正が判明。硬度などの性能面で仕様を満たさないおそれがあるゴム部品が出荷されていた。トーカンが手がけるゴム部品約1200種の2割ほどで不正があった可能性が高まったという。
問題のゴム部品は、パンタグラ…