滋賀県高島市の陸上自衛隊饗庭野(あいばの)演習場で11月に81ミリ迫撃砲弾がそれて場外の車が破損した事故で、岸川公彦・陸自中部方面総監や山田宏・防衛政務官らが20日午前、高島市役所を訪れ、同演習場での実弾射撃訓練の早期再開を求める要望書を福井正明市長に手渡した。
陸自の砲弾、国道脇に着弾 乗用車のガラス割れる 滋賀
陸自事故を受け、地元の市民団体などが集会
岸川総監は福井市長に「饗庭野演習場は重要な訓練施設。実弾射撃訓練は必要不可欠で、再開に向けてご理解いただきたい」と話し、要望書を手渡した。
福井市長は再発防止に向けた演習場の管理規則の改正案がまだ示されておらず、周辺住民の意向も考慮する必要があると述べ、「(再開については)総合的に勘案する必要があり、いましばらく時間をいただきたい」と答えた。
陸自は11月14日の事故を受けて同演習場での実弾射撃訓練を中止。今月18日に事故原因の調査結果や地元への通報が遅れた理由などを高島市長や地元自治会、三日月大造知事に報告していた。(松浦和夫)