沿岸部の埋め立て工事が始まって、14日で1カ月となる沖縄県名護市辺野古。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設に向けて連日のように土砂が海に投入され、少しずつ陸地化していく光景を、苦しい思いで見つめる人たちがいる。
辺野古への土砂投入、開始から1カ月 埋め立て連日進む
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特集・辺野古移設
土砂がブルドーザーで押し込まれるたび、エメラルドグリーンの海が赤茶色に濁っていく。那覇市の大学3年生知花あかりさん(20)は、辺野古の海がテレビに映るたび、胸を締め付けられる。「なぜ、こんなことになったのだろう」
那覇市北東部の首里で生まれ育った。5人きょうだいの長女。近くに米軍基地はなく、米軍機の騒音や抗議活動は縁遠かった。辺野古で座り込みをしている人たちは、怒声を上げ、怖い顔をして、基地問題を余計にこじらせているだけだと思っていた。
昨年の春休み、友人に誘われ、米軍普天間飛行場に隣接する普天間第二小学校で米軍機の監視員を務めた。学校に米軍機が近づくたび、児童たちにハンドマイクで「避難して」と呼びかける仕事。2017年末に米軍ヘリの窓が校庭に落ちた事故を受けて、沖縄防衛局の委託業者が配置したアルバイトだった。
週に2~3日、基地と校庭の境…