4月の福岡県知事選で、麻生太郎副総理(衆院福岡8区)は14日、地元2カ所で開いた国政報告会で、3選をめざす現職の小川洋知事(69)の県政運営について「伸びているのは福岡市だけ」と厳しく批判した。擁立を後押しする元厚生労働官僚の武内和久氏(47)については、自民党本部が28日にも推薦を決めるとの見方を示した。
麻生氏「知事を代える」 福岡知事選、現職の対抗馬推す
報告会では武内氏を登壇させて紹介。自動車産業振興といった麻生渡・元知事の実績を並べたうえで、小川県政に「2期8年で、今言ったような話一つでもありますか。ぜひ聞かせてくれ」と疑問を呈した。
麻生氏は2011年の知事選で小川氏擁立を主導したが、16年の衆院福岡6区補選をめぐり、自身が支援する候補を小川氏が応援しなかったことから関係が悪化。周囲に知事を交代させるべきだとの考えを伝えていた。
知事選をめぐっては党県連が昨年末、公募に応じた武内氏を推薦候補とする方針を決定。党本部が今月9日から検討を始めている。武内氏は報告会で「福岡のために人生、命を懸ける」とあいさつした。(吉田拓史)