オーストラリアのモリソン首相は16日、豪首相として29年ぶりに南太平洋の島国バヌアツを訪問した。17日にはフィジーを訪れたが、同様に2006年以来となった。豪州は太平洋の島国に対する最大の援助国だが、中国の存在感の高まりが念頭にある。
モリソン氏は16日、バヌアツのサルワイ首相と会談し、巡視艇の供与や警察署の建設支援のほか、サイクロンなどの災害からの復興インフラ整備の支援継続を表明。「互いに自立した繁栄する国であり続けるために、家族のように協力し合っていく」と語った。
シドニーから直行便で3時間余りのバヌアツには近年、中国による国際会議場やスポーツ施設などのインフラ支援が目立つ。昨年には中国がバヌアツに海軍基地を設ける交渉を始め、中国の融資でできた港の埠頭(ふとう)が候補地だと豪紙が報道。両国は否定したものの、警戒感が広がる。
一方、フィジーは島国の間のリ…