トランプ氏が慌ててホワイトハウスを去り、危機は終わった――。「ワシントン・ポスト」の題字でトランプ氏辞任を伝える新聞が16日朝、米首都ワシントンの街頭で配られた。ただ、よく見ると発行日は「2019年5月1日」。実は急進派の活動家集団の仕掛けたいたずらだが、本物の「フェイク(偽)ニュースだ」と話題になった。
配られたのは、8ページの通常版に16ページの「トランプの倒し方ガイド」と称した別刷り。1面ではトランプ氏が過去につづりを間違えた「前代未聞(Unpresidented=正しくはUnprecedented)」の大見出し。トランプ氏が、女性たちの大規模な抗議運動を受け、執務室のナプキンに辞任のメッセージを書き残し、ワシントンからクリミア半島のヤルタに向かった、などと伝えた。世界各地の反応や、副大統領だったペンス氏が第46代大統領として宣誓をしたが、前途多難だ、といったニセ記事を載せている。
仕掛けたのは米国の活動家集団「イエスメン」。過去にもニューヨーク・タイムズ紙そっくりの「イラク戦争は終わった」などのニセ新聞を発行したり、大企業や国際機関のふりをして記者会見や報道発表をしたりして、社会問題を告発してきた。
創設者の一人アンディ・ビック…