大阪都構想の具体案を作成する大阪府と大阪市の法定協議会が「空転」を続けている。都構想推進派の大阪維新の会の議事運営に他党が反発する構図で、29日も実質審議に入れなかった。前回から2回の開催で三つの動議が乱れ飛ぶ「泥仕合」の様相を呈している背景には、何があるのか。
維新か自民か、揺れる公明 都構想めぐり飛び交った怒号
「もう学級崩壊や!」
29日、大阪府庁。法定協メンバーで維新代表の松井一郎府知事は席上、怒りをあらわにした。この日は都構想の設計図について4時間の議論が予定されていたが、自民、公明、共産の3党は実質審議に入れないという立場を崩さなかった。
混乱の発端は、前回23日の法定協だ。公明が維新側の議事運営を批判し、散会を求める動議を提出。以前から都構想に反対している自共も同調した。だが法定協で過半数に達していない維新側は採決を拒否。会議は混乱し、予定していた約6時間の審議時間は「採決しろ」「いや、しない」という堂々巡りの中で早々に切り上げられた。
29日も、動議から始まった。…