4月の大阪府知事・大阪市長のダブル選に続いて堺市長選を制し、大阪維新の会が「大阪3トップ」を初めて独占した。新たな政治情勢を念頭に、各党は夏の参院選を控えて本格的に駆け引きを開始。維新は3トップを占めたとはいえ、大阪都構想の実現に向け、引き続き難しいかじ取りを迫られそうだ。
「あれだけの僅差(きんさ)。我々の政策について理解いただけていない部分が多々ある」。維新公認の永藤英機氏の初当選から一夜明けた10日、維新代表の松井一郎・大阪市長は党幹部らの会合でこう述べた。
そもそも選挙の発端は、維新と対立した竹山修身・前市長の政治資金問題。維新は批判票を取り込み、ダブル選に続く大勝をめざした。しかし、結果は約1万4千票差の接戦。松井氏は「結果を受けて我々の行動や説明で不十分な部分が課題として見つかった」と記者団に述べ、来月にも実施される参院選に向けて引き締めを図る考えを示した。
実際、各党は参院選に向けて走…