トランプ米政権は28日、独裁的な支配を進める南米ベネズエラのマドゥロ政権の資金源になっているとして、「国営ベネズエラ石油」(PDVSA)を経済制裁の対象に追加することを発表した。石油収入に頼るマドゥロ政権にとって、大きな打撃となる。トランプ政権はマドゥロ氏への退陣圧力を強めている。
ムニューシン財務長官とボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)がホワイトハウスで記者会見して発表した。ムニューシン氏は「PDVSAは長く、ベネズエラの政府高官や財界にとって、横領と腐敗の手段だった。この制裁で、ベネズエラの資産がこれ以上、マドゥロ政権によって流用されるのを止める」と述べた。米国にあるPDVSAの資産が凍結されるほか、米企業はPDVSAとの石油取引が禁じられる。
トランプ大統領は、マドゥロ大統領の正統性を否定し、野党のフアン・グアイド国会議長を暫定大統領と認定している。ボルトン氏は会見で「我々は今日、ベネズエラ軍と治安部隊に対し、平和的、民主的、合憲的な政権の交代を受け入れるよう求める。ベネズエラの民主主義と繁栄のために立ち上がる時だ」と述べ、マドゥロ政権の退陣を求めた。
また、軍事的な措置の可能性に…