三菱重工業は、4月に泉沢清次取締役常務執行役員(61)が社長に昇格する人事を固めた。開発が難航するジェット機「MRJ」は、2020年の納入開始を目標にしている。詰めの開発を急ぐためにも、6年ぶりに技術系出身者を社長に据える方針だ。
来週中に正式決定する。宮永俊一社長(70)は会長に就く予定で、引き続き経営に携わる見通しだ。
泉沢氏は主に研究畑を歩み、国際宇宙ステーションの実験棟「きぼう」の開発にも携わった。各研究所を束ねる技術企画部長を経て、13~16年に支援先の三菱自動車に品質担当の常務として派遣された。三菱重工に戻ってからは取締役監査委員や最高戦略責任者を務めた。技術全般に精通することに加え、幅広い経験を積んだことで、次の社長候補として本命視されるようになった。
約40年ぶりの事務系出身社長…