将棋の高校生棋士、藤井聡太(そうた)七段(16)が5日、大阪市福島区の関西将棋会館であった第77期将棋名人戦・C級1組順位戦(朝日新聞社・毎日新聞社主催)の10回戦の対局で、近藤誠也五段(22)に敗れた。藤井七段は順位戦で初めての敗戦。デビューからの順位戦の連勝記録を「18」まで伸ばし、中原誠十六世名人(71)が1967年10月に達成した最多記録と並んでいたが、新記録達成はならなかった。
藤井聡太 名人への道
この日は、藤井七段の師匠の杉本昌隆七段(50)もC級1組順位戦で対局したが、船江恒平六段(31)に敗れた。これまで8勝0敗と先頭を走ってきた藤井七段と杉本七段がそろって勝てば、一つ上のクラスであるB級2組への師弟同時昇級が決まる状況だった。順位戦の同じクラスで師弟そろっての昇級が実現すれば32期ぶりだったが、実現しなかった。昇級の行方は3月5日の最終戦の結果次第となった。
終局後、藤井七段は「昇級を目指す上で痛い敗戦になった。最後の一戦に全力を尽くしたい」。杉本七段は「今期は最後まで昇級争いをするのが目標だった。最終戦に、切り替えて臨みたい」と話した。
今期C級1組には39棋士が参…