将棋の公式戦通算勝ち数が史上最多タイの1433勝に達している羽生善治九段(48)が30日、新記録樹立を懸けた対局で敗れた。
名人への道 藤井聡太
永世七冠 羽生善治
東京都渋谷区の将棋会館で行われた第32期竜王戦(読売新聞社主催)のランキング戦1組3位決定戦。勝者が竜王戦の挑戦権を争う決勝トーナメントに進出する戦いで、木村一基九段(45)に敗れた。羽生九段は「残念だが、次の対局に力を尽くしていけたら」と話した。
史上初の7タイトル独占など、数々の記録を打ち立ててきた羽生九段は、通算勝ち数も史上最速のペースで伸ばしている。23日の対局に勝ち、故大山康晴十五世名人が1992年に記録した通算1433勝に並んでいたが、この日の記録更新はならなかった。次の対局は6月4日の王位戦挑戦者決定リーグプレーオフで、永瀬拓矢叡王(26)と対戦する。(村瀬信也)