飲食店やコンビニなどの従業員が食品を不衛生に扱う動画の投稿が後を絶たない。厳しい対抗策を取る企業も出始めた。どんな法的責任が問われるのか。
「(不適切行動をとった従業員2人を)退職処分とし、刑事、民事での法的措置の準備に入ったことをご報告いたします」。回転ずし大手「くらコーポレーション」は8日、ホームページで明らかにした。従業員がゴミ箱に捨てた食材の魚を再びまな板に戻す様子を撮影し、SNSに投稿したことを6日に謝罪していた。同社の広報担当者によると、関わったのは男性アルバイト2人。動揺して説明が二転三転し撮影の日付などは特定できていないという。投稿後、3時間ほどで削除しており、「ここまで大事になると思っていなかったようだ」。魚は廃棄し、客には提供していないと話しているという。
同社ではアルバイトを雇う際、敷地内の動画撮影や投稿をしないという趣旨の誓約書を交わし、1時間の研修でも教えていた。他社で同様の事案が起こるたび、通達も出していたという。法的措置などを取る理由として「真面目に働いている従業員にも申し訳ない。多発する不適切行動や投稿に一石を投じ、再発防止につなげたい」と説明した。このほかにも、全463店舗の3万3千人を対象にした勉強会や、店舗の運営支援のために設置されたカメラを不正発見のために使うなどの対策も取るという。
こうした事案は5年ほど前から…